未来を仕掛ける日本全国の47人
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
第10回
第11回
第12回
第13回
第14回
第15回
第16回
第17回
第18回
第19回
第20回
第21回
第22回
第23回
第24回
第25回
第26回
第27回
第28回
第29回
第30回
第31回
第32回
第33回
第34回
第35回
第36回
第37回
第38回
第39回
第40回
第41回
第42回
第43回
第44回
第45回
第46回
第47回
第48回
第49回
第50回
第51回
第52回
第53回
第54回
第55回
第56回
第57回
第58回
第59回
第60回
第61回
第62回
第63回
第64回
第65回
第66回
第67回
第68回
第69回
第70回
第71回
第72回
第73回
第74回
第75回
第76回
第77回
第78回
第79回
2020.04.20
F.I.N.的新語辞典
隔週でひとつ、F.I.N.編集部が未来の定番になると予想する言葉を取り上げて、その言葉に精通するプロの見解と合わせながら、新しい未来の考え方を紐解いていきます。今回は「エコサイコロジー」をご紹介します。
エコサイコロジー【えこさいころじー/Eco Psychology】
エコサイコロジーは1990年代半ばのアメリカで、自然の一部としての人間を考えようというムーブメントのなかで生まれたものです。今回は、南山大学人文学部・心理人間学科の川浦佐知子教授にお話を伺いました。
「それまでの環境運動では、“環境”や“自然”という概念の中に“人間”は含まれていませんでした。現代人の消費主義的なライフスタイルが環境破壊を引き起こしているのではないか。自然を“資源”としか見ないものの見方をどのように変えることができるのか。また、深刻さを増す環境破壊は人間の心にどのような作用を及ぼしているのか。そういった問いがエコサイコロジーにおいて提起されました」。エコサイコロジーの背景には、人間中心主義を再考し、人間を自然の一部だと捉える“ディープ・エコロジー”といった環境哲学の台頭や、生命圏を含む地球全体を恒常性維持機能(環境が変化しても体の状態を一定に保とうとする働き)を持つひとつの生き物のように捉える“ガイア理論”の確立、草の根運動としての環境運動の高まりがあったといいます。「エコサイコロジーは、そういったさまざまな要素の融合ともいえるもので、人々の意識改革を求める啓発的なものです」。
「近年では“環境正義”という概念が発達し、資源開発国における生活環境の悪化や、先住民の人々からの土地剥奪の問題なども広く議論されるようになっています」と、川浦教授。一般的になりつつある“エシカル”という言葉も、環境正義に関連する言葉だといえるでしょう。「搾取することなく、生産者と消費者をどのように繋ぐことができるのか。エシカルを意識することで消費のあり方はどのように変わりうるのか、あるいは変わらないのか。モノの背景に思いを馳せて我々の日常を見つめ直すならば、問いはつきません」。
地球環境の悪化が人間の精神面に悪影響を与え、不安や無力感、恐怖を感じて抑うつなどに繋がる“エコ不安症”という言葉も耳にするようになった最近。人間と自然の関係を見つめ直すエコサイコロジーは、これからの時代にこそ求められ、発展していくのではないでしょうか。
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
第10回
第11回
第12回
第13回
第14回
第15回
第16回
第17回
第18回
第19回
第20回
第21回
第22回
第23回
第24回
第25回
第26回
第27回
第28回
第29回
第30回
第31回
第32回
第33回
第34回
第35回
第36回
第37回
第38回
第39回
第40回
第41回
第42回
第43回
第44回
第45回
第46回
第47回
第48回
第49回
第50回
第51回
第52回
第53回
第54回
第55回
第56回
第57回
第58回
第59回
第60回
第61回
第62回
第63回
第64回
第65回
第66回
第67回
第68回
第69回
第70回
第71回
第72回
第73回
第74回
第75回
第76回
第77回
第78回
第79回
未来を仕掛ける日本全国の47人
未来を仕掛ける日本全国の47人
未来を仕掛ける日本全国の47人
未来を仕掛ける日本全国の47人
未来を仕掛ける日本全国の47人
未来を仕掛ける日本全国の47人
未来を仕掛ける日本全国の47人
未来を仕掛ける日本全国の47人