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2019.01.07

F.I.N.的新語辞典

第29回| SDGs

毎週一つ、F.I.N.編集部が未来の定番になると予想する言葉を取り上げて、その言葉に精通するプロの見解と合わせながら、新しい未来の考え方を紐解いていきます。
今回紹介するのは、地球の明るい未来のための世界共通目標・SDGsです。

SDGs【えすでぃーじーず/sdgs

2015年9月に国連サミットで採択された”Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標”のこと。貧困や気候変動、ジェンダー、環境、エネルギー、教育など、世界が抱える様々な課題に対してアプローチを図る17の目標からなり、2030年までの達成を目指しています。このSDGsが採択された背景について、慶應義塾大学 政策・メディア研究科 蟹江研究室の特任講師・小坂真理先生に教えていただきました。

「2000年の国連サミットで採択されたミレニアム開発宣言を基にしてミレニアム開発目標=MDGsがつくられ、これがSDGsの前進となっているともいえます。主に発展途上国を対象に、貧困や飢餓の撲滅など2015年に向けて達成すべき8つの目標が定められました。15年の実施期間を経て、貧困などの面においてある一定の効果は得たものの、未だ絶対的貧困の解決には至っていないことや、テロや気候変動といった新たな課題も浮上してきました。これに対応するために、発展途上国と先進国の両者が実施する、そして環境、社会、経済を網羅する持続可能な開発に関する目標として、2015年に国連で採択されたのがSDGsです」。

採択から3年が経ち、特に北欧やヨーロッパでの取り組みが進んでいると言われるSDGs。日本国内の取り組みは進んでいるのでしょうか。

「SDSN(*1)の報告によれば、2018年の日本の取り組みランキングは全156ヶ国中15位。特に、『5 ジェンダー平等を実現しよう』『14 海の豊かさを守ろう』『15 陸の豊かさも守ろう』の取り組みが遅れていると言われています」

そうした中、企業や自治体など、一部の組織では先進的な取り組みも見られるのだそう。2018年、自治体によるSDGsの先進事例として、町内の森林資源をエネルギーとして活用する取り組みを進める北海道・下川町をはじめとする29都市が内閣府から「SDGs未来都市」に選出されました。2030年の目標達成に向けて取り組みを加速していくためには、一体どんなことが必要なのでしょうか。小坂先生は次のように考察します。

「各組織が、2030年までにSDGsのターゲットを達成できるような高い目標を持つこと、また目標設定から活動に移していくことが大切です。既存の取り組みをもって『SDGsに貢献している』と謳うのではなく、多少ハードルは高くとも、新しい目標を立て、実施し、目標を更新できるような積極的な取り組みを進めていくことが必要だと感じています。またSDGsは、国だけ、自治体だけ、企業だけがバラバラに取り組んでも達成できるものではありません。様々な組織がパートナーシップを結び、一致団結して取り組むことで新しい解決策がみえてきたり、一歩ずつ目標達成に近づいたりするのではないでしょうか」

 

*1 SDSN

「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」(英語名称:Sustainable Development Solutions Network)。持続可能な開発へ向けて、学術機関や企業、市民団体をはじめとするステークホルダーの連携のもとに解決策を導き、持続可能な社会を実現するための最善の方法を明らかにして共有することを目的としているグローバルなネットワークとして、2012年8月に設立された。

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