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2018.08.19

F.I.N.的新語辞典

第18回| ジェネレーションZ

毎週一つ、F.I.N.編集部が未来の定番になると予想する言葉を取り上げて、その言葉に精通するプロの見解と合わせながら、新しい未来の考え方を紐解いていきます。

今回紹介する言葉は1995〜97年以降に生まれた世代を指す「ジェネレーションZ」です。

ジェネレーションZ【じぇれねーしょんぜっと/Generation Z】

1990年代後半から2010年の間に生まれた世代のこと。生まれた時にはパソコンやスマートフォンなどのデジタルツールが当たり前に普及していたことから、「デジタル・ネイティブ世代」とも呼ばれます。2018年現在、日本のジェネレーションZは1,860万人ほどで、総人口の約15%を占めるのに対して、アメリカでは人口の約25%を占める大きな層です。中央大学文学部教育学コース教授の古賀正義さんは、日本のZ世代の特徴について「恐怖・リスクを避けて、安全・安心を求める傾向が強い」と教えてくれました。その理由は、不確かな時代を生きる親世代を見てきたこと、そして自分たちも子供ながらに2000年代のテロや戦争、バブルや不況といった経済の乱高下を目の当たりにしてきたことが挙げられます。

「安全志向は人間関係にも現れています。SNSの使い方が、それまでの世代とは違い、見知らぬ人との交流というよりは、知り合いとの仲を深めるために利用されていることがわかっています」。さらに、IT能力の高さから、さまざまな挑戦へのハードルが下がり、起業家を目指す人も多くなっているといいます。ITツールを使いこなしてグローバルとの垣根が低くなっているのも事実です。

価値観が多様化しているジェネレーションZの若者たちが、世界に新しい波をもたらしてくれるのは間違いなさそうです。

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