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2020.07.31

F.I.N.的新語辞典

第67回| パーソナライズドコスメ

隔週でひとつ、F.I.N.編集部が未来の定番になると予想する言葉を取り上げて、その言葉に精通するプロの見解と合わせながら、新しい未来の考え方を紐解いていきます。今回は「パーソナライズドコスメ」をご紹介します。

写真提供:POLA

パーソナライズドコスメ【ぱーそならいずどこすめ/personalised cosmetics】

 

デジタル技術等を駆使することによってそれぞれの人に合ったスキンケアを提供するコスメブランドの総称。一般的に化粧品とは、肌分析を実施したとしても、敏感肌向けや乾燥肌向け、脂性肌向けなど、限られた肌タイプの中から自分の肌に合ったものを自ら選んで使うのが主流です。しかしパーソナライズドコスメでは、肌測定の結果などを基に、最適な化粧品の組み合わせを選ぶことができます。数十万、数百万といった組み合わせの中から、自分に合うものを選ぶことで、従来のスキンケアより効率・効果がアップしています。今回は、パーソナライズドコスメの草分け的存在である株式会社ポーラが展開するブランド「APEX(アペックス)」の商品企画部APEX・エステチームの鈴木若葉さんにお話を伺いました。

 

ポーラがパーソナライズドコスメの開発に着手したのは今から31年前、1989年のこと。もともと「一人ひとりに合った商品やサービスを直接手渡ししたい」という思いでスタートしたポーラが持つ、創業者の理念を色濃く受け継いでいるブランドがこの「アペックス」。2020年現在、保有する肌データ数は1870万件を超え、862万通りのフィッテングパターンから、一人ひとりの肌に合ったケアを提案しています。「肌を静止画や動画で撮影し分析することで、現在と未来に起こりやすい肌トラブルを測定・予測し、お客様の理想を叶えるスキンケアアイテムやケア方法をご提案しています。お肌はトラブルが出てからケアをするよりも、先手のケアをした方が、より確実に綺麗になれます。“肌は育てていく資産”と考える、未来志向の方に選ばれています」。

 

アペックスのサービスを提供するのは、厳しい試験をクリアした「アペックスパートナー」と呼ばれるプロフェッショナルのみ。肌分析からカウンセリング、プランニング、フィッティングまで全てのフローを行います。パートナーは美を共に叶えてくれる親友のような感覚、と鈴木さん。「お客様の肌を分析して状態をお伝えするだけでなく、継続的にお客様のスキンケアに寄り添ったサービスを提供させていただきます。技術革新ももちろん大切ですが、最後にお客様のお肌にフィットさせるのは人の力。お客様にはよく『一生涯の友を得た』と言っていただくのですが、誰かと一緒に“肌を育てていく楽しみ”が味わえるのも、パーソナライズドコスメの醍醐味のひとつだと思いますね」。

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