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2018.10.09

F.I.N.的新語辞典

第23回| ベビーテック

毎週一つ、F.I.N.編集部が未来の定番になると予想する言葉を取り上げて、その言葉に精通するプロの見解と合わせながら、新しい未来の考え方を紐解いていきます。

今回は育児の効率化や負担を減らし、毎日の子育てをより楽しいものへとサポートをする、子育てテクノロジーの総称「ベビーテック」をご紹介します。

ベビーテック【べびーてっく/Baby Tech】

アメリカを中心に世界中で注目を集める、「ベビーテック」をご存知でしょうか。「ベビーテック(Baby Tech)」とは、赤ちゃん(Baby)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語で、妊活から小学校入学頃までの子育てを支援するためのベビー用品やアプリケーション、サービスの総称のことです。

今回は日本で唯一のベビーテック専門webメディア『Baby Tech(ベビテク)』や、東京23区の小児科・保育園の検索サイト『パパスマツールズ』、子供連れOK、禁煙、個室ありの条件を満たす飲食店のみを紹介する検索サイト『BABY CUISINE(ベビーキュイジーヌ)』などを運営する、株式会社パパスマイル代表の永田哲也さんにお話を伺いました。

ご自身も子育ての経験を持つ永田さんは、実際に「ベビーテック」を生活に取り入れることで、どのような変化やメリットを感じているのでしょうか?

 

「具体例を挙げると、電動搾乳器と連携する『Pigeon Switch』というアプリを取り入れました。それまでは手書きでカレンダーなどに記録をしていましたが、記録すること自体が手間ですし、せっかく搾乳した母乳の消費期限を忘れてしまい破棄することになったり、優先して使うべき方を残してしまったりということがありました。アプリを使用することで記録はもちろん、消費期限が近づくと教えてくれるので未使用の母乳一覧でどれから使用すればよいか確認できるようになったので、無駄がなくなったんです。」

 

その他にも、乳幼児の体温・体重といった成長を記録し、連続したデータとして一覧で見ることのできるツールや、睡眠時の体勢、近づいてはいけない場所への接近といった危険を知らせてくれる監視システムなど、「ベビーテック」はアプリに限らず多様なIoT機器やツール、サービスが展開されています。

永田さんは、こういった技術を取り入れることは日々のルーチンワークの効率化だけでなく、精神的な負担を減らす手助けとしても大きなメリットであると話します。

 

「日本ではまだまだ浸透していませんが、家事や育児の効率を改善する事で時間的にも肉体・精神的にも余裕が生まれ、お子さんとのスキンシップや家族、自分自身により濃密な時間をかけてあげることができます。育児の方法は家庭によってさまざまですが、例えば新生児のお子さんをもち、1日のうち大半の時間を育児にかけている方々だけでなく、お子さんと離れている時間の長い方でも、「ベビーテック」を取り入れることで遠隔でも自分の目でお子さんの様子を把握出することができれば、安心できるとともに子育てに無理なくコミットできている自信が持てるようになるのではないでしょうか。」

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