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2018.08.28

F.I.N.的新語辞典

第19回| タレントアクイジション

毎週一つ、F.I.N.編集部が未来の定番になると予想する言葉を取り上げて、その言葉に精通するプロの見解と合わせながら、新しい未来の考え方を紐解いていきます。今回紹介する言葉は、事業発展の重要事項として競争が激化されている、人材獲得を勝ち抜くための新たな組織・役割・活動「タレント・アクイジション」です。

タレント・アクイジション【たれんと・あくいじしょん/Talent Acquisition】

企業にとって有能な人材獲得は、あらゆる職種で必要不可欠な項目として存在感を強めています。激化する人材獲得競争の中、応募者から“選び出す”ことに重点を置いた「リクルーティング(採用)」に変わり、同業種や国内のみに限らず異業種、世界に隠れている才能を企業側から発掘するといった、より積極的な人材獲得のための組織または役割・活動「タレント・アクイジション(人材獲得)」がアメリカ系企業を中心に取り入れられてきています。

今回お話を伺った株式会社人材研究所代表・曽和利光さんは、あらゆる企業の組織人材や採用といった人材マネジメント、セミナー、人事のプロフェッショナルを迎えての公演などを行なっています。

「タレント・アクイジション」の取り組みや、取り入れることによるメリットとはなんなのでしょうか?

「採用における、一種のマーケティングやブランディング活動を指すと言っても良いかも知れません。

「タレント・アクイジション」には、例えば募集・応募による短期的な採用には至らなくとも、今後自社の採用候補となりうるような才能を感じる人材とは接点を持ち続け、タレントプールと呼ばれる潜在的な人材データベースを作っておくといった活動も含まれます。現状では転職意欲がない人でも、担当者がこれは!と思う方には会い続け、リレーションを保ち続けます。

世界的に人材獲得競争の時代に入り、従来の受け身なリクルーティングではその競争を勝ち抜くことが難しくなっていくかもしれません。企業側から積極的に活動を行う「タレント・アクイジション」という言葉をきっかけに意識改革を行うことは、企業に限らず人材に向けても意味のあるのではないでしょうか」

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