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2019.04.14

F.I.N.的新語辞典

第37回| ルンバブル

隔週でひとつ、F.I.N.編集部が未来の定番になると予想する言葉を取り上げて、その言葉に精通するプロの見解と合わせながら、新しい未来の考え方を紐解いていきます。今回は、ロボット掃除機が動きやすい状況、環境を意味する造語、ルンバブルをご紹介します。

写真提供/SimpleRich

ルンバブル【るんばぶる

 

「Roomba(ルンバ) + able(可能)」の造語。ルンバなどのロボット掃除機を使って掃除が可能なこと、また、その環境のこと。

 

「この言葉をよく耳にするようになったのは、ここ1〜2年です。最近は、お客様から『ルンバブルな家にしたい』という要望も出てきています」と話してくれたのは、整理収納アドバイザーの高野ひかるさん。個人宅やオフィスに出向き、コンサルティングを含めて片付け作業をサポートする片付けレッスンを行っています。

 

「ルンバの評判を聞いて買ってはみたものの、なんだか使いづらい、なんとなく使わなくなってしまったというお声もよく耳にします。今はあまりできていないけれどルンバを使いこなしたい、使えるような環境にして取り入れたい、というお気持ちのある方は多くいらっしゃるようです」

 

10年近くルンバブルな家で暮らされているという高野さんに、ルンバブルな環境を実現するために取り入れていることを教えていただきました。

 

  • コードは床に這わせる。
  • 家具以外の床置きはしない。
  • 家具の足裏にフェルトを貼り、動かせるようにする。また、持ち上げた家具で傷が付かないように傷防止のフェルトを目立たない場所に貼る。
  • ダイニングチェアやローテーブルなどは持ち上げやすいものにする、座面下をルンバが通れる高さのあるソファにするなど、ルンバに対応できるような家具にする。
  • ルンバがインテリアの邪魔をしないように、ホームベース(ルンバが掃除を終える、あるいはバッテリーレベルが低下すると戻る充電スペース)が目立たないような工夫をする。

 

最近ではルンバブル対応と銘打った家具も増えているようです。ちなみに、ルンバブルに関するテクニックやアイデア以前に、高野さんが片付けレッスンで特に重点を置いて伝えているのは、自分や家族の傾向に合わせた動線作りやモノの取捨選択が大事だということ。

 

「“ルンバブル”はイメージしやすく分かりやすいので、レッスンでは中期のゴールとしてよく設定するのですが、本来は自分にとって必要なものを取捨選択していく過程で、副次的に手に入るものでもあります。ルンバブルを目指さなくても自然とルンバブルになっていく、また、ルンバブルを目指して片付けてもそれ以上のメリットを享受する、というところが面白いところだなと思っています」

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