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2018.11.16

谷中日記

第8回| 内緒のお店紹介

谷中にはチェーン店がほぼ無いのをご存知ですか?そのことがこの町の魅力を象徴していますね。例外が日暮里駅前のセブンイレブンとルノワールぐらい。なので、谷中でお酒を飲みたい、食事がしたいというときは、ほぼ個人経営の小さなお店に限られるのです。わが未来定番研究所には、夕方に訪れてそのまま飲みに行くことを期待して来られるお客様も多いのですが(笑)、5名以上となると入れる店があまりありません。また、お店はそれぞれ離れていて、1軒ダメな場合は次の店を探すのは大変。そんな谷中にあって、未来定番研究所の目の前にあるのが初音小路というディープな飲み屋街があります。我々にとっての身近なオアシスです。道幅2メートル・奥行き20メートルほどの小さなアーケードの中に17軒のお店がひしめいています。それぞれの間口は2~3メートルで、カウンターに店主一人のお店ばかり。初音小路を通りがかった外国人は間違いなくカメラを向けます。だって、これは外国人には堪らん空間でしょう~。

そんなディープな初音小路の中でも、谷中らしく小さくてシェフとの距離が近い、そして味は一流で、なおかつリーズナブルなお店があります。この界隈では私が一番贔屓にしているお店でもあり、その名はnenecolo(ネネコロ)です。プーリアを中心とした南イタリアの料理とワインを提供してくれるお店なのです。ネコの多い谷中にお似合いのネーミングですね。ネコの他にも意味があるそうですが・・・

オーナーシェフの渡邊さんは、プーリアで修行を積んだあとこのお店を開いたそうで、プーリアという地方には並々ならぬ思い入れがあるようです。お店にはプーリア州アルベルベッロの象徴であるトゥルーリという白い円錐形の住居のミニチュアが置いてあります。

そして、ワインのリストもプーリアのものが中心で12~3種類が常備されています。全部飲みましたがハズレなしです。

清潔感いっぱいのヘアスタイルの渡邊さん(笑)

 

料理の写真は敢えて載せませんが、前菜となるハムやテリーヌなどは全てシェフの手作りだし、野菜は全て福岡のお父様から送られてくるもので新鮮。そして定番のウニスパゲティなど絶品の料理ばかりです。お店に入ったら、まずは前菜3品セット(800円)を注文して次の料理を考えるのが私の流儀。実はこの前菜セットはボリュームがあってこれだけで結構おなか一杯になるんですけどね。おすすめですよ。

でも、このお店の最大のウリ?は、カウンターの背後に通路となる空間が無く、奥の席に座るともう出れないこと(笑)トイレに行くときは手前のお客さん全員に一旦外に出てもらわないといけないのです。でも、それはそれで知らない人同士で喋るきっかけになり、楽しいのですよ。2階にも6人までのテーブルがあるのですが、ここに入ったら最後、食べ終わるまでトイレ禁止!と、連れて行った友達には言ってます。

そんな楽しげなnenecoloを紹介しましたが、あまりこの店が広がって欲しくないというのも本音です。ここだけの話にしておいてください。シェア禁止です(笑)

オーナーも同じ気持ちで、食べログ掲載は断っているそうです。

 

では、また。

 

(未来定番研究所 今谷)

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