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2020.06.10

谷中日記

第68回| 暖簾も衣替え

6月に入ってからは少しづつ谷中の事務所に出没しています。

今日は来客のため1週間ぶりに”出勤”。

久しぶりに暖簾を出す時気が付いた。6月に入ったから夏物に変えなきゃ!

というわけで、押し入れに保管してあった夏用の暖簾を探す。

秋冬用は木綿の藍染だが、夏用は生成りの麻。

今日は30度超えの真夏日。やはり、生成りは涼しげです。

 

さて、谷中に来た限りはランチを何にするかが大きな問題(笑)

ずっと頭に思い浮かんでいたのは、すぐ目の前の一力さんのラーメン。

一力さんは、年配のお母さん一人で細々とラーメンと餃子のみを提供する地域に愛されるお店。

足が悪いようなので、客が自らグラスに水を入れたり、料理をカウンターから席に持ってくるのは普通の姿。今日は2ヶ月ぶりに訪れるので、お母さん大丈夫かな~と思いながらガラガラと戸を開けてみると、そこにはお元気な姿があった。一番乗りだったので、ラーメンはすぐに出てきた。

しかし、気がつくと厨房に見慣れない若い男子が現れた。高校生ぐらいかな?

おや、初めて見る方がいますね?と聞いてみるとお孫さんだと言う。おお、そうだったのか!

それ以降入ってきたお客さんに対してはその男子が対応した。テーブルをせっせと消毒し、お金のやりとりはトレイを介して行っている。もちろんマスクをし、入り口には消毒液が設置してある。

つまり、お孫さんはあばあちゃんがちゃんとウイルス対策をしているか気になってお手伝いをしているらしい。えらいえらい。いや~、そんなちょっとしたことに感動してしまった。

ずっとお一人で営業されていた馴染みのお店に若いパワーが注がれたと思い安心した良い一日となった。

 

(未来定番研究所 今谷)

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