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2020.03.27

谷中日記

第33回| 初心を忘れてしまいました

未来定番研究所のお庭の植物たちが生い茂り鬱蒼としてきました。
本日、植木屋さんにお庭の剪定をお願いしました。

良い庭も、それぞれの植物の勝手放題、好き放題に伸ばしてみても
元気があるのはいいのだけれど、庭としての魅力は半減してしまいます。

この研究所もそうかな、と思います。
大変個性豊かなメンバーが集まっていますが個性が爆発し過ぎて、好き勝手に、バラバラに動いても決して魅力的なチームにはならないのではないか、
と思います。

先日、敬愛する先輩が来られて、

「仕事は、やりたいことや自己実現が優先されるのは若い人のみ。

本来は誰かのお役に立てることだと思います。その先にあることをできるだけ具体的に描きながら日々進んでいけたらと思います。」とおっしゃられました。

 

ハンマーで殴られた気分でした。

 

初めて、谷中の事務所に来たときの「ありがたい」と思っていた気持ちが、「あたり前」になり「もっと」と求め、
現在、思い通りにならない事に「不満やうらみ」を口にするようになっていました。
わずか1年で。

私は幸せな事に、若い時から様々なチャレンジをさせてもらいましたが、それは自分の実力で成し遂げたと勘違いしていました。

そこには、私の「やりたいこと」をしっかり聴いてくれて、導いてくれた素晴らしい先輩方に恵まれていた事を思い出します。

 

自分の思い通りにならない事に不満を口にする前に、今、与えられているものに感謝して、
誰かの役にたち「ありがとう」と言ってもらえることを生きがいに頑張って行きたいと思います。

 

それは、私が新入社員の頃からの変わらない「初心」でもあります。

頼りない先輩ではありますが、若い人達が自由に研究・表現できる力になれないかと思います。

客観的に、それぞれの若い木が最も美しく映える状態に整え、その人にしか咲かせる事の出来ない花を咲かせてあげて、その花が、どこかの誰かの役に立っている。
そんな、クリエイティブで、見る目のある優しい未来定番研究所の植木屋さんになれるよう努力して行きたいと思いました。

 

どうですか!? 事務所のお庭も、植木屋さんのおかげで見違えりましたでしょ!

(未来定番研究所 出井)

 

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