2020.10.12

わたしが通いたいお店

第4回 レストランオーナーシェフ・原太一さんの場合

インターネットの普及により、どこにも出向くことなく、欲しいものが何でも手に入るようになった今の時代。一方で、「あの店員さんのおすすめを聞きたい」「このお店に行けば、必ず欲しいものに出会うことができる」などの理由で、どうしても足を運んでしまうお店が、誰にでもきっとあるのではないでしょうか。各界で活躍する方々に、頻繁に足を運んでいるお店をお聞きすることから、未来に残したいお店について一緒に考えていきます。

 

今回お招きしたのは、〈Bistro Rojiura〉〈PATH〉〈LIKE〉など人気レストランのオーナーシェフである原太一さん。フレンチをベースにしたおいしい料理と、音楽などのカルチャーを大切にするお店作りをしている原さんに、魅力的なお店についてのお話を伺いました。

原宿に、〈BIG LOVE RECORDS〉という輸入レコードショップがあります。もともと音楽が好きで高校生の頃からレコードを買い集めていた僕にとって、ここは至福の空間。4、5年前ごろから通い始めて以来、PATHの店内で流すレコードなどを買いに、週1のペースで足を運んでいます。ここはイギリスやアメリカのインディーズバンドを中心に扱っているのですが、これまでにAriel Pink’s Haunted Graffiti, Salem, Nite Jewel, The xxなどをリリースしてきたレーベルも運営しているので、店主のこだわりやスタッフの知識量がすごい。加えてカルチャーにも詳しくて、インターネットでは知り得ない情報を教えてくれるんです。こちらが聞けば色々と教えてくれますが、何も話しかけなければ放っておいてもくれる。そんな付かず離れずの接客もまた心地良くて。

また店内奥には、バーカウンターがあります。レコードを買ってそこでビールを飲んでいると、流れているミュージックビデオがつい気になって、追加でもう1枚買ってしまうことも(笑)。このお店ならでは居心地の良さは、全体的なバランスから来るものなんだと思います。飲食店もそうですよね。料理はフレンチだけど、今のカルチャーを感じる音楽が流れているとか。レストランで、アナログなレコードが回っている光景もいいですよね。だから、今週も足が向いてしまうと思います。

BIG LOVE RECORDS

住所:東京都渋谷区神宮前2-31-3 3F-A

電話番号:03-5775-1315

営業時間:月曜15:00〜20:00、火曜〜日曜13:00〜22:00

http://www.bigloverecords.jp/

※コロナウィルスの影響により、入店は1組2名まで。入店およびバーカウンターの利用はレコードを購入した方のみ。

Profile

原太一

1981年、東京都出身。学生の頃、音楽やデザインなどを総合したカフェ・カルチャーに影響を受ける。その空気感とレストラン・レベルの料理を出す店を持ちたいと、大学卒業後、レストラン、ビストロなどを経て、〈キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ〉で研鑽を積む。2011年渋谷に〈Bistro Rojiura〉をオープン。3年連続してビブグルマンにノミネートされる。2015年、後藤シェフパティシエと共同で代々木上原に〈PATH〉をオープン。19年に白金台BIOTOPに多国籍料理〈LIKE〉をオープン。また最近では「おうちで手軽に〈PATH〉の味を再現してほしい」という願いを込めて開設されたYouTubeチャンネル「PATH HOME COOKING RECIPE」が話題を集めている。

編集後記

こちらのお店にお邪魔した感想は、五感が開放されるような不思議な空間、です。

これが原さんのいう「バランス」なのか、と感じました。

こんな場所をいくつ持っているかが、ひとつの幸せバロメーターかもしれません。

ホームページには、海外のファンからも多数の書き込みが寄せられています。

きっと言葉と距離を超えた幸せを体験したのだと思います。私もその一人です。
(未来定番研究所 富田)

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