FUTURE IS NOW

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武術

武術に挑戦してみたいです。きっかけは武術家の甲野善紀さんにお会いしたこと。甲野さんが私の講演会に来てくださったことから、お話をしたり、甲野さんの著書をいくつか読んだりして影響を受けました。甲野さんの武術研究は、人よりも強くなるためや護身のためだけでなく、暮らしや仕事を楽にする身体の使い方を編み出すという側面もあるんです。例えば、武術のテクニックを使って、介護時の、負担のかからない体の使い方の指導も行っています。私と同じく農学部出身で、環境問題に関心があるなど、バックボーンが似ているところも共感しやすかった理由のひとつかもしれません。私が職人として日々向き合っているパンや地ビールは、同じ材料やレシピ、空間で作っても、作る人によって味が変わるものなんです。科学的にはまだ証明されていませんが、私はそこにその人の身体性が関係していると思っていて、もっと身体を追求していくと、良いパンや地ビールが作れるのではないかと思っています。これまでにもヨガの先生などから、身体の使い方に関する助言を受けたことはあったのですが、甲野さんの考え方が自分に一番しっくりときました。ぜひ機会を作って習ってみたいですね。

 

1971年東京都生まれ。23歳で学者の父とハンガリーに滞在。食と農に興味を持ち、25歳で千葉大学園芸学部に入学。新卒で農産物流通会社に就職するも、31歳でパン職人の道へ。渡邉格ならではのパンづくりを追求し、麹菌採取の道に目覚める。また、10代でパンクバンドに費やしたエネルギーが、起業後にはパンク的DIYに発展。大工仕事を覚え、可能な限り自力で店の改装を行う。著書に『田舎のパン屋が見つけた「腐る」経済』(講談社)。同書翻訳本が韓国でベストセラーに。台湾、中国でも翻訳され、国内外で講演活動も行っている。

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