FUTURE IS NOW

時代の目利きたちの“今”から未来を探るメディア

FUTURE IS NOW

出そうと思った時はいつでも

常に頭のどこかで考えているからか、新しいアイデア自体はいつでも思いつきます。ただ、必ずしも新しいアイデア=良いアイデアというわけではないので、大量に出すことが大事。アイデアを出した時点ですごく面白そうだと思っても、仕事の案件によっては適切でなかったり、形にしてみたら全然面白くなかったりすることも多いので、後から仕事の条件に合ったものを取捨選択して精査するようにしています。道具は特に決めておらず、メモ帳や携帯など、その時々の一番早い方法で記録していますよ。とはいえ、アイデアが思うようにポンポン出てこないこともあります。それは、考えるテーマに関する情報や知識といった、考えるための材料が足りていないか、枠に捉われているかのどちらかだと思っています。例えば、新しい映像のアイデアを考える時、普通であれば、画面はひとつで、横長の16:9の画面サイズという前提ですよね。でも本当は、画面は複数あってもいいし、丸い画面でもいい。あえて設定から変えてみることで、違ったアイデアも生まれてくるのではないかと思います。

1980年東京都生まれ。多摩美術大学美術学部統合デザイン学科専任講師。人間の知覚能力に基づく新しい表現を研究・開発し、様々なメディアを用いて社会に提案することを活動の主としている。主な仕事に、NHK Eテレ「2355/0655」ID映像、21_21DESIGN SIGHT「単位展」コンセプトリサーチ、21_21DESIGN SIGHT「アスリート展」展示ディレクター。著書に『差分』(共著・美術出版社)、『まなざし』(ボイジャー)、『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』(共著・マガジンハウス)、『観察の練習』(NUMABOOKS)。主な受賞にD&AD Yellow Pencilなど。

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