今の20代前半は、とても面白い世代だと思います。最近、特に印象に残った人物は、大学生であり、ホテル経営者でもある龍崎翔子さん。彼女は考え方が合理的で、頭の回転も行動もスピードが早く、肩に力が入っていない独特な雰囲気があり、そういうところが私は好きです。彼女は、ただホテルを経営したいのではなく、今の地域や社会に何が足りていないかということを考え、あくまでもそこを補うツールとしてホテルを選びました。そしてチームを作り、自分たちが考える一番快適な宿泊施設を目標に邁進しています。私たちの世代と彼女たちの世代では、アイデアを形にする時に踏む段階が違うんです。私たちの場合は、企画をしっかりと立てて、金銭的なことやリスクなど、いろいろなことを固めてから行動に移します。しかし、彼女たちの場合は、自分たちがやりたいことの実現を最優先し、まず行動に移すんです。そして自分のやりたいこと以外は、それを専門とする人や会社に頼み、後から足りない部分を補充してどんどん形にしていきます。そんな新しいやり方でものを発信する世代の若者たちに、私は未来を感じますね。