FUTURE IS NOW

時代の目利きたちの“今”から未来を探るメディア

FUTURE IS NOW

ギター

 

改めて、ギターの基礎をしっかりと習いたいです。ミュージシャンとして仕事をしていると、ライブや曲作りなどでギターを弾くことが多いですが、自分のスキルが上がるにつれて、引き出しの少なさや表現の行き詰まりを感じるようになってきたんです。それは、中学生から今まで、基礎をきちんと学ばずに独学で続けてきたからだと思い、2年ほど前からギターの歴史や古典を体系的に学び始めました。すると、すごく世界が広がりましたし、同じ曲を演奏していても、以前に比べて演奏に深みが出たように感じたんです。僕はこれをよく「解像度が上がる」と表現しています。何十年も第一線で活躍しているオリジナル・ラブの田島貴男さんですら、今ギターを習っているのだそう。始めたばかりの頃はどんどん上手くなりたいので、基礎を軽視していたのですが、今はしっかりと基礎をどなたかに教えていただいて、スキルをさらに跳躍させるとともに、自分では見つけられなかった穴を埋めたいなと思います。僕はもともと、思いつきで興味のあることに飛びつくタイプです。もちろん今も、新しくて刺激的なことに挑戦したいという気持ちもありますが、地道に基礎を学び直すことで、自分の中でとびきり解像度が高い、確固たる強みをアイデンティティーとして得たいですね。

曖昧さや不安定さに向き合う仕事を愛す。精神医学や心理学を少しでも身近に感じてもらうことを考えている。総合病院に勤務する傍ら、執筆も行い、連載はWeb『Yahoo!ライフマガジン』で「めし場の処方箋」、雑誌『BRUTUS』で「本の診察室」など。その他、様々な場所への寄稿などを行う。音楽活動は、コーラスグループ星野概念実験室、ユニットJOYZ、タマ伸也氏(ポカスカジャン)とのユニット「肯定s」の他、□□□(クチロロ)のサポートギターなども。初の著書、いとうせいこう氏との対談『ラブという薬』が発売中。

http://gainenhoshino.tumblr.com/