FUTURE IS NOW

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森岡督行 
森岡書店 店主

1974年山形県生まれ。98年学術書などの古書を扱う一誠堂書店に入社、8年間の勤めを経て、2006年、東京・茅場町の古書店・ギャラリー〈森岡書店〉をオープン。16年5月に銀座一丁目に移転し、一冊の本を売る書店〈森岡書店銀座店〉をオープンした。

共通質問1)あなただけが気づいている、5年後には定番になっている「もの」や「こと」は何ですか?

 

まず「もの」でいうと、野生の勘です。日本人は縄文系と弥生系の2つに分けられるという書物を読んだことがあります。縄文系は狩猟採取、弥生系は農耕定住という特徴があるそうで私自身は縄文系だと思います。この仕事はフリーランスと同じような働き方で、収入は安定しませんし、移動も多いです。自分の働き方は罠を仕掛けたり、狩りをする感覚もあります。一方弥生系は、定期的な収入で生活が安定しているサラリーマンを示します。近年、人々の働き方を見ていると、ノマドやフリーで活躍している方が増えています。縄文系の狩猟採取タイプですね。見えないものを可視化していくクリエイターのような方々が多いです。5年後の社会を生き抜くために必要なのは、ビックデータではなく、野生の勘なのではないでしょうか。次に「こと」でいうと、社会が成熟して既視感が強くなってきたため、そろそろ探検隊が結成される頃だろうと予測しています。近代を振り返ると、これまで様々な探検隊が結成されてきました。例えば間宮林蔵の間宮探検隊や浄土真宗の大谷探検隊は見えないものを可視化してくれる役割があります。今いいとされる価値は2000年頃に揃ったものです。生活工芸においても、ここ20年脚光を浴びていますが、源流を作った三谷龍二さんは、2000年にお客さんの動向がガラッと変わったと言います。それが20年も続き、元号も変わるので、そろそろ探検隊が、私たちに見えていなかったものを見せてくれる頃ではないでしょうか。

 

 

共通質問2)あなたが幸せを感じる瞬間はどんな時ですか?
妄想が形になって実現し、それを共有している時が非常に幸せです。森岡書店も妄想が形になったものなので、お客さんに満足していただき、その喜びを共感しあえたのは本当に嬉しかったです。普段から妄想をすることが多いので、現代の情報を遮断して、100年前の状況を作ったら当時にタイムスリップしたような気持ちになれるかどうかや、海外からの観光客に向けて、神保町で埋もれている和本をテーマにした新しい観光スポットを作ることも考えています。

未来問答 No.32

きものを着たいと思うのはどんな時ですか?

機会があればいつでも

未来問答 No.31

新しい年を迎え、新調したいものは何ですか?

ダウンジャケット

未来問答 No.30

元日の過ごし方を時間割で教えてください。

家族全員でのんびり過ごす

未来問答 No.29

お正月の食の楽しみを教えてください。

祖母の作ったお餅を食べる