FUTURE IS NOW

時代の目利きたちの“今”から未来を探るメディア

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伊能忠敬

江戸時代に活躍した人物ながら、とても未来を感じる人です。彼はライフシフトという未来の生き方を隠居という形で150年ほど早くやってしまったんです(笑)。今よりも平均寿命が短い中、40、50歳くらいで稼ぎと勤めを終了して、全国を行脚したことは当時にすれば異例です。しかし、ひとつの理念型モデルとして、当時からこの生き方を周りも良しとするひとつのコモンセンスがありました。現在も60歳以前に早期退職をして、第2の人生を歩もうという流れがありますよね。後反省でもっと大きな仕事をする人も出てくるかもしれません。伊能忠敬の生き方は意外と古くて新しい、未来の生き方に通ずるものがあります。

1959年生まれ。東京大学文学部哲学科卒、東京大学大学院・文化人類学博士課程修了。(財)アジアクラブ主任研究員、東北芸術工科大学教授などを経て現在、京都造形芸術大学教授。人類学的な視点から地球環境問題やIT 社会を論じつつ、「触れる地球」などIT技術を活用した地球環境問題への独自な取組みを進める。その活動母体としてNPO法人ELP(Earth Literacy Program)を設立運営、代表理事を務める。

http://www.elp.or.jp/