FUTURE IS NOW

時代の目利きたちの“今”から未来を探るメディア

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ものを持つところと、持たないところを決める。

飾るものが家に多いので、家具などはシンプルめを心がけています。自宅のほうはまだ整理中ですが、3年前に会社でつくった箱根の保養所にはあまりものを置いていません。箱根のほうは「手間を楽しむ」をテーマに本を読む部屋、レコードを聞く部屋、料理をする部屋と、それぞれの部屋で何をするかを決めてから作ったんです。東京の家は仕事中心で合理性を優先させているので、アナログ的なものは箱根へ移しました。例えば、箱根にはレコードが3000枚くらいありますが、東京ではデータで聴きます。たくさんあった本も、東京では少しある程度。普段の仕事中心の生活では多くの選択肢は必要ありません。 食生活も、自宅での夜ご飯は鍋とワインだけにしています。なので、食器は鍋が中心に。その代わり、食材、ポン酢やワインにはこだわります。ワインは種類を豊富にストックし、なるべくバリエーションを楽しめるようにしています。行動パターンを決めておくことで迷う余地を減らし、思考にノイズが入らないようにしているんですよ。

1975年福岡県生まれ。2000年からフリーのバイヤーとして、個人オーナーを対象に、古い家具や絵本など、ビンテージを中心とした卸の仕事を始め、2004年に東京都・世田谷区に「ビオトープ」の店舗をオープン。現在は、生活雑貨とグロッサリーの店「doinel」オーナーとして、感性を豊かにする暮らしや、背景のある美しいもの、作り手の意思が感じられるものを紹介する活動を展開している。

http://doinel.net/
http://www.biotope.biz/