〈クルミドコーヒー〉店主の影山知明さん
〈タルマーリー〉の現場や出張先で行う対談や講演が年に20回くらいあり、、そこでお会いする人は皆さん面白い人ばかりです。特に印象深かったのは、西国分寺の〈クルミドコーヒー〉店主の影山知明さん。影山さんは純粋な心を持ちながらも、世の中をしっかりと理解していて、自分が前に出るべき時と、そうでない時を見極めたり、自分ができることをわきまえたりしているところが素晴らしいです。知識や経験も豊富ですが、人情味にもあふれていて、そのバランスがとても良い方だなと思いました。また、D&DEPARTMENTのナガオカケンメイさんも面白いです。ナガオカさんは直感で動き、あとから論理をつけていくタイプのように思います。自分にもそういう節があるからか、考え方にとても共感しました。他にも『魔法をかける編集』の著者の藤本智士さん、Studio-Lの山崎亮さんは印象的でした。タイプが全然違うこの4人にそれぞれお会いした時、同年代とは思えない、才能や知識の豊富さに衝撃を受けて、自分が情けなくなって引きこもりたくなりました……(笑)。尊敬できる皆さんから、大いに刺激をもらっています。
1971年東京都生まれ。23歳で学者の父とハンガリーに滞在。食と農に興味を持ち、25歳で千葉大学園芸学部に入学。新卒で農産物流通会社に就職するも、31歳でパン職人の道へ。渡邉格ならではのパンづくりを追求し、麹菌採取の道に目覚める。また、10代でパンクバンドに費やしたエネルギーが、起業後にはパンク的DIYに発展。大工仕事を覚え、可能な限り自力で店の改装を行う。著書に『田舎のパン屋が見つけた「腐る」経済』(講談社)。同書翻訳本が韓国でベストセラーに。台湾、中国でも翻訳され、国内外で講演活動も行っている。