何でもない住宅街を歩くのが好きです。旅行先では観光名所に行くよりも町を歩き、出張中も町を歩く時間をわざわざ作るほどです。並んでいる家の塀が生け垣なのか、コンクリートブロックなのか、もしくはウッドフェンスなのか。そういう違いを見ながら歩いていると、ついつい時間を忘れてしまいます。思いがけず面白い店をばったり見つけることもあるなど、そういう出会いもあるから楽しいんです。最近行って面白かったのは和歌山県の雑賀崎。ここは漁村で、細い路地が入り組んでいる様子はまるでイタリアのアマルフィのようでした。自動車が通るようには作られていない町で、集落の中に入る、幅が90センチくらいしかない道をオートバイが走っているんです。こういう場所が日本にもあるんだと驚きました。