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松前漬けを作る

小さい頃から、大みそかに家族で作ることが恒例行事となっていて、お正月と聞くときらびやかなおせち料理より松前漬けがまず頭に浮かびます。私と兄は食材を切る担当で、スルメと昆布をひたすらハサミで切っていました。その際、父も母も職人だったこともあり、もののミリ単位の狂いを嫌うので、同じ長さと太さで切ることについて細かく指導されたのを覚えています。味噌つぼのような大きな容器が満杯になるくらい大量に作るので、元旦から食べ始め、三が日どころか数日間ずっと食べ続けるんです。大人になった今では、実家へ帰省すると、すでに松前漬けが出来ているので、食べるだけでしばらくは作っていません。スタイリストという職業柄、細かい作業が得意なので、最初の食材を切る作業からまた参加したいですね。

父が大工、母が和裁士という家庭に生まれ育ち、自然と日本文化に興味を持つ。長沼静着物学院にて、一般的な着付けを始め、花魁などの時代衣裳、白無垢などの婚礼衣裳まで、 様々な着付けを学んだ後、着物屋くるり入社。以降7年間、くるりのスタイリング・着付け全般を担当。独立後、フリーランスの着物スタイリスト、着付師として、広告、CM、雑誌などの媒体を中心に活動中。

http://eriko-otake.com