FUTURE IS NOW

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碍子(がいし)で作った壁掛けのフック

古い建物によく使われている機材のひとつ、碍子。昔重宝されていたものは、また違った形で今の暮らしに合ったものに変身をさせることできるのだそう。

住宅や宿の設計や運営を行っていて、部屋の中にアメニティを置いたり、バスタオルや加湿器など、いろいろなものを配置したりしなければいけないのですが、全部見えなくさせてしまうのはあまり面白くないなと思っていて、隠すのではなく見せるレイアウトを考えています。そこで重宝しているのが碍子(がいし)という、古い建物に使われている電気配線を絶縁するための機材で、電気を通さないように陶器でできています。これを壁掛けのフックとして使っているんです。あるものを本来の使われ方ではない方法で使い、別の価値に変えていくことを考えるのが好きですね。

1982年群馬県生まれ。一級建築士。東京芸術大学 建築科 非常勤講師。アパートを改修した文化複合施設〈HAGISO〉やまち全体をホテルに見立てた宿泊施設〈hanare〉を設計・経営している。

http://studio.hagiso.jp/