子供の頃、母親が古い洋画が好きでよく一緒に観ていました。オードリー・ヘップバーンの『ティファニーで朝食を』や『サウンド・オブ・ミュージック』が特に母のお気に入り。女性の美しさは、弱々しくてはかなげなものではなくて、強くて芯があること。母親はそういうたくましい女性こそ美しいと思っていたようで、よく話していたのを覚えています。『サウンド・オブ・ミュージック』のマリアは、ボロボロの服を着ていても、自分の武器である“歌”で、みんなを励ましている姿が本当に美しく見えました。美しさにはいろいろな形があるけれど、そこに強さがあると人は引かれるんだと思います。大人になった今でも、観るたびに元気をもらっています。