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「あの星にはいつ行ける?」 2020年からの宇宙旅行ガイド。

いつの時代になっても、人類を魅了して止まない宇宙。夢物語として語られることの長かったその場所は、今では、次世代のビジネスを展開する市場としても注目を浴び、各国で開発が進んでいます。今回の特集では、宇宙観光や宇宙開発に携わる方たちと、未来の旅先の定番となり得る宇宙旅行について考えていきます。

(イラスト:岡崎由佳)

©NASA

 
 
旅行の未来は、宇宙にある。

F.I.N.で取り上げた方々の中にも、いつか旅行したい場所として宇宙を挙げた方々がいました。

「『DINING OUT』を通して出会った刺激以上の、いつか体験したい究極の刺激を旅に求めるとしたら、人類が関与していない「宇宙」なんじゃないかと」

大類知樹(ONESTORY代表取締役社長・DINING OUT総合プロデューサー)

 

 

「世界各国を旅していると素晴らしい人々や景色にたくさん出会いますが、私たちが住んでいる地球という星を、いつか宇宙から眺めてみたいです」

林紗代香(雑誌『TRANSIT』編集長)

こうした旅の目利きたちのためにも宇宙旅行ガイドを作成したいと思い立ち、まずお話を伺ったのは、今回の取材協力者のひとりである浅川恵司さん。宇宙旅行の商業化を進めているヴァージンギャラクティック社の日本公式代理店である、クラブツーリズム・スペースツアーズ社の代表取締役社長であり、『はじめての宇宙旅行』(ネコ・パブリッシング)、『集合成田。行き先、宇宙。』(双葉社)の著者でもあり、現在、3冊目の書籍として、月旅行をシュミレーションした小説を執筆中。浅川さんによると、2020年までには高度100kmへの宇宙旅行が可能になり、2030年には国際宇宙ステーションへの旅が定番化、2040年には月への旅行も夢ではなくなるとのこと。そして気になる火星旅行も……。今回はこれらの構想をもとに、2020年以降の宇宙旅行ガイドを作成します。

2020年、宇宙の旅。〜高度100kmの宇宙へ〜

©ヴァージンギャラクティック

ヴァージンギャラクティック社をはじめ、amazonの創設者ジェフ・ペゾスがオーナーのブルーオリジン社などが開発を進めているのは、高度100kmの“準軌道”と呼ばれる位置まで上がる宇宙旅行。ここでは、昨年度からテスト飛行が行われ、間も無く開始されると言われているヴァージンギャラクティック社の旅行プランを紹介します。

●費用:25万米ドル(約3,000万円)。

ヴァージンギャラクティック社は2005年から受付を開始しており、現時点で、世界から約700人が予約登録を済ませています。その中に日本人は20名ほどいるそうです。気になる金額は、前払いで約3,000万円。宇宙旅行フライト費用と準備訓練費用が含まれます。

●参加資格:健康な人。

最高年齢は80歳。 18歳以上の方で、健康であれば参加可能。中には80歳近くの方もいるそうです。

●出発地:宇宙港「スペースポートアメリカ」。

©ヴァージンギャラクティック

宇宙ビジネスのために法律も整い始めているアメリカでは、民間企業もロケットの発着が行える宇宙港が10箇所あります。そのひとつ「スペースポートアメリカ」は、ニューメキシコ州が開港した宇宙港で、ヴァージンギャラクティック社の専用ターミナルが既に完成しています。出発の4日前には世界中から乗客が集合します。

●準備期間:3日間。メンタルトレーニングも。

「スペースポートアメリカ」にて、3日間の事前トレーニングと専門医による健康診断が用意されています。地上を飛び立つ際には極度の緊張状態になることも見越し、メンタルトレーニングなども組まれる予定です。

●運行プラン:身体を宙にゆだねる4分間。

準備が整えば、いよいよ出発。定員6名の「スペースシップ2」に乗り込みます。この宇宙旅客機は、高度15kmまで双胴型の母船「ホワイトナイト2」に挟まれるように運ばれた後、空中で切り離され、ロケットエンジンに点火し、一気に宇宙空間へ。地上から高度100kmまでは約50分のフライトを予定しています。

©ヴァージンギャラクティック

ついに到達した高度100km地点では、シートベルトを外し、約4分間の無重力体験を味わえます。

©ヴァージンギャラクティック

「スペースシップ2」には約30箇所もの窓を設置しており、自由にいろんな角度から宇宙を眺めることが可能。高度100km地点からは、1,000km先(日本で言うと、およそ東京—九州間)までの地上を目視できると言われています。約4分間の無重力体験を終えると、往路と同様、約50分間かけて地球へ帰還します。

2030年、宇宙の旅。〜高度400kmの地球の軌道へ〜

準軌道への旅が定番となってから10年後には、国際宇宙ステーション(ISS)への旅が定番に。実はこの旅は、すでに2001年に、アメリカの実業家であるデニス・チトー氏によって実現されています。これは、ロシア宇宙庁による協力のもと、アメリカのスペースアドベンチャー社が受け付けている旅行プラン。近年では、歌手のサラ・ブライトマン(渡航は延期)や、元電通の高松聡さんがこの旅行に挑戦することで話題になりました。

●費用:56億円。

これまでにスペースアドベンチャー社を通してISSを訪れている民間人は7人。MicrosoftのWordやExcelの開発者であるチャールズ・シモニー氏は、なんと2度も参加しています。

●準備期間:約半年間、「星の街」で訓練。

参加者は、ロシアでの医学検査を終えた後、モスクワから45km先にある「ガガーリン宇宙飛行士訓練センター」で生活しながら1000時間にも及ぶ訓練が必要です。ロシア語や宇宙航空学などを学ぶ座学や、微小重力訓練や緊急脱出訓練など、体力的にもハードな訓練を行います。

●出発地:バイコヌール宇宙基地。

©NASA

ロケットの打ち上げ場所となるのは、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地。発射台から2km離れた場所には展望台があり、見送りに来た人は、発射の瞬間をここから眺めることになります。

●運行プラン:軌道を回りながらの、片道6時間。

高度400kmにあるISSまでは、3人乗りの宇宙船で、地球の軌道に乗って何周も回りながらドッキングすることに。片道はおよそ6時間。ちなみに軌道に乗ると90分間で地球を1周するので、45分間隔で日の出や日没を見ることができます。

●宿泊地:宇宙ホテル。

地球からのロケットがISSへドッキングした後は、宇宙ホテルへ。2030年には、観光客のために、今までのISSにはなかった宿泊棟が設置されていることが予想されます。

現在、アメリカのビゲロウ・エアロスペース社では、宇宙におけるより良い居住空間を提供すべく、次世代のモジュールが開発されています。それは、地上で搭載する際には縮ませて、宇宙で風船のように膨らませる、膨張式の居住棟です。

NASAと共に取り組んでいるこの新モジュールは、2016年4月にISSへと打ち上げられ、試験を行っている最中です。ビゲロウ・エアロスペース社は、2020年にはさらに大型の膨張式モジュールを打ち上げる予定を立てており、宇宙空間および、火星などの惑星において、“宇宙ホテル”として利用することも見越しています。

2040年、宇宙の旅。〜月面観光〜

イーロン・マスク氏は、来年、月に民間人2人を送り出すという目標を発表したり、Googleのスポンサードのもと、XPRIZE財団によって運営される世界初の月面探査レースが2018年3月に予定されていたりするなど、月への注目度は年々高まっており、クラブツーリズム・スペースツアーズ社の浅川社長は、2018年は“月の年”になるだろうと語ります。ここでは、浅川さんが現在執筆されている本に登場する月旅行プランを紹介します。

●運行プラン:片道3日。

地球と38万km離れている月へは、およそ3日かけて到達。

●宿泊地:極地にある月面ホテル。

2040年には、常に地球を眺めることのできる月の極地に、地下ホテルが完成。月は、昼は110℃、夜は-170℃と気温差が激しいことと、月には隕石も多いため、安全性を考えた上での地下ホテルです。月面ホテルでは、AIロボットがコンシェルジュの役目を担います。

●月面アクティビティ①:月の裏側へ、天体観測に。

月は地球に対して常に同じ面、つまり表側しか見せておらず、月の裏側がどうなっているかは地球からでは分かりません。人工衛星「かぐや」は、月の裏側を写真に収めましたが、未だに人類は、月の裏側に足を踏み入れておらず、実際には誰も見ていないのです。では、そこには何が広がっているか。地球の光も届かない月の裏側には、太陽が沈んだ夜になると圧倒的なスケールでまばゆく天の川が現れます。このアクティビティは、月面観光の最大の見所となるでしょう。星空は、もちろん月の表側でも見ることはできますが、地球の明るさが天体観測の邪魔になると考えられています。

●月面アクティビティ②:ボールが果てしなく飛ぶゴルフ。

重力が1/6である月面は、スポーツを楽しむ場所としても注目されています。そのひとつがゴルフ。広大な星空をめがけて打ったボールは、地球ではあり得ないほどの飛距離を記録するでしょう。

●月面アクティビティ③:ゆっくりと落ちる、スカイダイビング。

地球では、時速200kmのスピードで地上めがけて落下するスリルを味わうスカイダイビング。月では1/6の重力によって、時速80kmほどの速度になるので、まったく違う感覚の体験を味わうことができます。

●月面アクティビティ④:お墓参り。

月への旅行が定番となった時代には、“宇宙葬”が流行ることが予想されます。遺骨を地球ではなく、月に埋葬してほしいという遺言を残す人たちの登場です。お盆の度に参拝する観光客もいるかもしれません。

●お土産:月の石。星の石。

1970年の大阪万博では、アメリカ館で展示された「月の石」が人気を博しました。観光客もそれと同様の石を持って帰ることができます。また、月には隕石も多いので、銀河系から届いた珍しい星のかけらを持って帰るのもいいでしょう。

20xx年、宇宙の旅。〜ついに火星へ〜

太陽系の惑星の中でも地球に一番近い環境であることからも、多くの人を惹きつける天体、火星。ここでは、火星研究の第一人者である、東京大学 大学院工学系研究科の宮本英昭教授のお話をもとに、人類未踏の火星の旅について考えました。

●運行プラン(往路):片道、半年〜約2年。

打ち上げるロケットの種類によって、到達までの期間は変わります。JAXAやESAで検討している小型探査機で2年くらいかかる計算。一方、NASAの無人探査機では、約半年で到達した例も。ちなみに理論的には、巨大なロケットを作れば、ひと月で行くことができるとも言われています。予算と、燃料をどれくらい搭載するかによって、渡航期間は変わるのです。

●運行プラン(復路):燃料を現地で生成し、帰還へ。

現在、火星旅行の大きなハードルになっているのは、「地球にどう帰るか」という問題。地球を飛び立つ時と同様、火星でロケットを打ち上げるには大規模のシステムや燃料が必要で、それを一度に運ぶのは困難なのです。この問題を解決できそうな方法はふたつ。ひとつは、有人ロケットが火星に降り立つ前に、あらかじめシステムや燃料を搭載した輸送船を2回〜3回にわたって送っておく方法。もうひとつは、火星の資源を使って、現地で燃料を生成する方法です。火星には水やメタンがあり、まだ発見されていない資源も眠っていると予想されています。

●火星名所①:探査機巡り。

火星には、これまで6つの探査機が着陸しています。本格的な探査をした機器で一番古いものは、1976年にアメリカが打ち上げた「バイキング」。今では電池が切れてしまったこれらの探査機を巡り、記念撮影をするのが定番となるかもしれません。

●火星名所②:マリネレス峡谷。

太陽系最大の峡谷。深さは約10kmで、グランドキャニオンの10倍。全長は約3,000kmにも及びます。将来、有人探査機が着陸した際は、この渓谷の一部であるメラス渓谷が、居住地となるかもしれません。

●火星名所③:オリンポス山。

©NASA/JPL

太陽系最大の山。周りと比べると、その高低差はなんと約25km。バレスマリネレス峡谷の横に位置するので、ぜひ一緒に巡りたい場所です。

●火星名所④:極冠。

©NASA/JPL-Caltech/MSSS

火星にも、極地には氷があります。そこは砂と氷のサンドイッチ状の地層になっており、独特の景色が広がっています。望遠鏡から火星を見ると、白い帽子を被っているように見えることから「極冠」という名に。

●火星名所⑤:青い夕焼け。

©NASA/JPL/Texas A&M/Cornell

火星では埃が常に舞っているので、日中の空は赤茶っぽい色をしていますが、太陽が沈む頃には空は青くなると言われています。地球の夕焼けとは違う、幻想的な光景が広がります。

●火星が擬似体験できる場所:宇宙ミュージアム「TeNQ」

宮本教授が監修者として関わっている、宇宙ミュージアム「TeNQ」では、高解像度デジタル表示システムによって映し出された火星の映像を見ることができます。荒涼とした火星の風景を体験してみたい方は、一度訪れてみるのもいいかもしれません。

TeNQ

東京ドームシティ黄色いビル6F(東京都文京区後楽1丁目3番61号)

TEL: 03-3814-0109

営業時間:平日11:00〜21:00、土日祝・特定日10:00〜21:00(いずれも最終入館20:00まで)

 
 
山崎直子さんに聞く、宇宙旅行のコツ。

©NASA

宇宙旅行の未来が見えてきたところで、実際に宇宙に行ってみた人にもインタビュー。これから宇宙をめざす人に向けて、2010年に宇宙へ飛び立った山崎直子さんにアドバイスをいただきました。

———国際宇宙ステーション(ISS)から見た、特に印象に残っている風景を教えてください。

アフリカはカラフルで印象的でした。地面に鉄が含まれているので、赤く見えるんです。双眼鏡を使うと、エジプトのピラミッドも見えるんですよ。

 

———そうなんですね。それでは双眼鏡は必需品ですね。

あと、オーロラも絶景でした。地上では1か所から上空を見上げるので、カーテンのようだと表現されますが、上空から見ると、地磁気の北極、南極を中心にすごく広い円弧を描くので、途切れつつもドーナツのように輪っかになっているんです。カーテンではなく、広い絨毯のようでした。

©NASA

———宇宙の方向はどうでしたか?

流れ星を何度も見ました。空き時間に窓をちょこちょこ見る程度ですら、1日に10個近く見えましたね。速度は早いですが、地上で見るよりはもう少し長く見えるんです。 地球に近づいてくるところから、地球の空気でポッと燃えるところまで、あっという間なんですけど、すごく印象深かったです。

ペンはポケットに刺すな。身につけろ。

———宇宙船での過ごし方について、アドバイスはありますか?

自分が使う道具と体に、マジックテープをつけておくといいですよ。

ものをポケットに入れておくと全部浮いてしまうからです。ペンなどは洋服にピタッとつけていました。地上で事前に用意していましたが、「これにもつけたいな」と思った時のために、ステッカー式のマジックテープをたくさん持って行ったので、すごく活用しました。

 

 

———旅の必需品っぽい話になってきましたね。

あとはウエストポーチもあると便利ですよね

———斜めがけカバンとかだと、フワッと浮いてしまうからですね?

そうですね。体に装着するポーチがいいと思います。

———オフの時間はどのように過ごされていたんですか?

地球を見るのが一番のリラックスでした。あとは、家族とメールのやり取りをしたり、ツイッターを更新したり。ちょうど私の行った2010年から、宇宙ステーションでインターネットが自由にできるようになったんです。

———それは便利になりましたね。航空機でもwifiが使えるようになった、あの感覚ですね。他の方々はどんなことをやっていましたか?

ボールを持ってきていた人がいたので、野球をしました。紙をくるくる丸めてバッド代わりにして、打ったら、プカプカ浮遊しながらベースに行って……。

———アクティブな遊びもできるんですね(笑)。映画『ゼロ・グラビティ』では、ジョージ・クルーニーが、こっそりウォッカを持ち込んでいましたが、お酒は飲めないんですか?

ダメです。私たちは飲酒運転になってしまいますから。でも、旅行者なら大丈夫になるかもしれませんね。

乗り物酔いの薬は効かない?

———無重力空間に体が慣れるまでは大変ですか?

個人差があります。初めて宇宙に行った人の60〜70%は何らかの宇宙酔いにかかるというのが統計上のデータです。気持ち悪くなったり頭痛がしたりなど、症状は乗り物酔いと一緒なんですが、乗り物酔いと宇宙酔いの間に相関関係はないことがわかってきたんです。

———山崎さんはどうでしたか?

不思議とけろっとしてました。私は乗り物酔いはするのですが。でも、到着したばかりの頃はなんとなく頭がぼーっとしました。また、胃の中のものも浮かぶからなのか、初日はあんまりお腹が空かないんですよ。でもそれも2、3日もすれば、慣れてしまいます。

———現在開発されている宇宙ホテルに、おもてなしの面でアドバイスできたとしたら、何かありますか?

宇宙船の中は乾燥するので保湿クリームは必須です。本当に手がボロボロになってしまうので。あと、紫外線がオゾンに遮られずにそのまま降り注ぐので、日焼け止めがあるといいですね。

———アメニティグッズの面ですね。

宇宙ホテルには、冷蔵庫をリクエストしたい。

———ホテルと言えば、料理も楽しみですが、食事について希望はありますか?

直接的なメニューの話ではないですが、冷蔵庫や冷凍庫があると嬉しいです。

———ビジネスホテルにあるようなやつですか?

そうですね。ISSには実験用の冷蔵庫や冷凍庫はありましたが、食べ物用はないんです。なので、アイスクリームなど、冷たいものが食べられないんですね。

———なるほど。

宇宙飛行士たちにとって、食事は唯一の楽しみといえる時間です。今は宇宙食もだいぶ美味しくなっていますし、正規の宇宙食以外にも、結構普通のものも食べられるんです。私たちも、ボーナスフードと言って、自分で好きなものを若干持って行くことが許されていて、自分の好きなレトルトのカレーを持って行ったり、クッキーやチョコレートなど、普通のおやつ類は市販のものを持って行ったりしていました。そこにアイスなども加われば、宇宙での食生活も豊かになるだろうなと思います。また、宇宙で収穫した野菜なども食べられるといいですね。

———最後に、今後の宇宙旅行ビジネスの展望についてお聞かせください。

今はまだ輸送コストが高いので、それが下がれば宇宙旅行はもう少し身近になると思います。例えば、海外渡航が自由化された1964年当時のハワイ9日間の旅は36万円でした(出典:日本旅行業協会(JATA)資料)。当時の大学卒業の初任給が大体2万円なので、今の感覚でいうと400万円くらい。今は、10分の1以下に下がっていますよね?宇宙旅行の金額も数十年後には10分の1くらいまで下がると期待しています。

———山崎さんのように、宇宙ビジネスに尽力される方々や、今後の技術開発に期待ですね。将来はまた宇宙に行きたいですか?

もちろんです!添乗員として行けたらいいですね(笑)。

山崎直子

千葉県松戸市生まれ。1999年国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士候補者に選ばれ、2001年認定。2004年ソユーズ宇宙船運航技術者、2006年スペースシャトル搭乗運用技術者の資格を取得。2010年4月、スペースシャトル・ディスカバリー号で宇宙へ。ISS組立補給ミッションSTS-131に従事した。2011年8月JAXA退職。内閣府宇宙政策委員会委員、日本宇宙少年団(YAC)アドバイザー、松戸市民会館名誉館長などを務める。著書に「宇宙飛行士になる勉強法」(中央公論新社)、「夢をつなぐ」(角川書店)、「瑠璃色の星」(世界文化社)など。

 

取材協力(順不同、敬称略): 浅川恵司(クラブツーリズム・スペースツアーズ)、宮本英昭(東京大学大学院工学系研究科)、山崎直子、宇宙ミュージアム〈TeNQ〉、JAXA

参考: 『NASA – Bigelow Expandable Activity Module (http://www.nasa.gov/mission_pages/station/research/experiments/1804.html)』『宇宙の歩き方』(ランダムハウス講談社)