FUTURE IS NOW

時代の目利きたちの“今”から未来を探るメディア

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24時間

すばり、24時間です。考えていない時はないですね。私は料理を32歳から初めました。20歳から始めた人に比べると12年分の遅れがありますが、誰にとっても1日は24時間で変えられません。そこでまず最初にやろうと思ったのは、常に3つのことを同時進行で考えること。そうすれば1日で72時間分のことを考えられますよね。つまり、1年が3年分、6年が18年分です。普段からご飯を食べながら明日のお店のメニューのことを考えたり、同時に3つのことを考えています。またデータの膨大な蓄積がアイデアになると思うので、常日頃より多くのアンテナを張り、たくさんの量をインプットすることが肝ですね。この時代、0からものを生み出すことは不可能ですし、既存のものの掛け合わせで新しいものを生み出されていきます。データの組み合わせが直感につながるので、人よりも早くアイデアを思いつくためには、常にインプットをし続けなければいけません。そのためにはいつも考えることが必要だと思います。

1978年生まれ、埼玉県出身。料理人の父の背中を見て育ち、物心ついたころには自らも“モノづくり”に興味を持つように。一度は別の職種に従事するも、自分の好きなことを生業にしたいと料理の道へ大きく転向。東京・幡ヶ谷(現在は神楽坂へ移転)の〈DIRITTO(ディレット)〉で3年、同じく東京・青山の〈Florilege(フロリレージュ)〉で2年の修業を積み、2016年3月より代々木上原のフレンチレストラン〈Gris(グリ)〉のシェフに就任。